「SIerはやめとけ」は本当か|中で3年働いた僕が7つの理由を検証する

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結論:「SIerはやめとけ」は半分本当で、半分は雑なまとめです。 多重下請けの下層・レガシー環境・常駐ガチャに当てはまる会社なら「やめとけ」は概ね正しい。一方で、SIerという業態すべてに当てはまる話ではありません。

僕はSIerで3年働いてきました。ネットで言われる「やめとけ」の理由を、中から見た実感で1つずつ検証していきます。これからSIerに入ろうか迷っている人にも、今SIerにいて不安になっている人にも使える内容です。

「やめとけ」と言われる7つの理由を検証する

① 多重下請けで給料が中抜きされる → 【ほぼ本当】

下層に行くほど事実です。 客先が支払う単価と手取りの差は、間に挟まる会社の数だけ大きくなります。ただし元請け・上位のSIerではこの構造の「取る側」になるため、同じSIerでも立ち位置で天と地ほど違います。「SIerだから給料が低い」ではなく「何次請けかで決まる」が正確です。

② 客先常駐がきつい → 【本当。ただし全社ではない】

帰属意識の持てなさ、現場ガチャ、評価者が現場にいない問題。常駐の構造的なきつさは実在します(詳しくは[客先常駐がきつい5つの理由(内部リンク)])。一方、自社内開発が中心のSIerや、常駐でも良環境の現場もあり、ここは入る会社と営業力に依存します。

③ スキルが身につかない → 【半分本当】

「市場価値のあるスキルが身につかない現場が多い」が正確です。 Excel設計書・独自フレームワーク・レガシー保守の現場なら事実。一方で、要件定義・顧客折衝・大規模プロジェクトの進め方といった上流スキルは、SIerだからこそ積める資産でもあります。問題は、配属によってどちらになるか選べないことです。

④ 残業が多い → 【現場による。ただし波は必ずある】

炎上プロジェクトに入れば月80時間もあり得ますし、保守フェーズの現場なら定時帰りも普通です。SIer特有なのは「納期前・リリース前・障害時に残業が集中する」波の激しさ。平均残業時間だけ見ても実態は分かりません。

⑤ 技術が古い・オワコン → 【誇張気味】

レガシー案件が多いのは事実ですが、業界自体はオワコンではありません。官公庁・金融・インフラのシステムは無くならず、クラウド移行やモダナイゼーション案件はむしろ増えています。**「技術が古い会社に居続けると、自分の市場価値がオワコンになる」**が正しい理解です。

⑥ 上に行くほど技術から離れる → 【概ね本当】

SIerのキャリアパスは基本的に「エンジニア→PL→PM」の管理職ルート一本です。手を動かし続けたい人にとっては構造的にミスマッチで、これが自社開発企業との一番の違いです。

⑦ AIに仕事を奪われる → 【単純作業は本当、全体は誇張】

コーディングやテストの単純作業は確実にAIに置き換わりつつあります。ただ、要件定義・顧客調整・レガシー解読のような仕事はむしろ残る側です。リスクが高いのは「下流の単純作業だけを続けている状態」で、これは①③の問題と根っこが同じです。

検証まとめ:「やめとけ」が当てはまる会社の特徴

結論:「SIerやめとけ」ではなく「この特徴のSIerはやめとけ」が正解です。

  • 三次請け以下がメインの案件構成
  • 客先常駐が前提で、現場を選べない・変えられない
  • レガシー保守案件ばかりで、モダンな技術に触れる機会がない
  • 評価制度が年功で、現場での働きが評価に反映されない

逆に、元請け比率が高い・自社内開発がある・研修とスキルアップ支援が機能している会社なら、SIerは今も悪くない選択肢です。

SIerが向いている人・向いていない人

向いている人

  • 大規模システムの全体像や、プロジェクトマネジメントに興味がある
  • 顧客折衝・調整ごとが苦にならない
  • 安定した業界(官公庁・金融・インフラ)で長く働きたい

向いていない人

  • 最新技術で手を動かし続けたい(→自社開発・Web系向き)
  • 成果がダイレクトに評価・報酬に反映されてほしい
  • 働く場所・案件を自分で選びたい

今SIerにいて「やめとけだったかも」と思っている人へ

結論:会社の構造を仕分けして、構造が原因なら移動の準備を始めるべきです。

  1. 自社が「やめとけ側」か判定する:上の4つの特徴に当てはまるか。2つ以上該当なら構造の問題です
  2. 辞めたい理由を仕分けする:一時的な炎上か、構造か。仕分け方は[SIerを辞めたいと思った瞬間7選(内部リンク)]で解説しています
  3. 時期を考える:3年目前後なら経験者枠と未経験枠の両方が使えます([SIer3年目は転職のベストタイミングか(内部リンク)])
  4. 市場で選択肢を確認する:SIer経験は社内SE・自社開発・IT営業などで普通に評価されます。エージェント面談で「常駐なし・残業月20時間以内」と条件を数字で伝えて、該当する求人があるかだけでも見ておく価値があります

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よくある質問

Q. SIerは新卒で入るのもやめたほうがいいですか?
一概には言えません。元請け・上位SIerなら大規模案件の経験や研修制度に価値があります。避けるべきは下請け層+常駐前提+レガシー中心の組み合わせで、これは会社選びの段階で見分ける必要があります。

Q. 「やめとけ」な会社かどうか、入る前に見分けられますか?
完全には難しいですが、元請け比率・自社内開発の有無・平均残業時間・研修制度は、求人票や面接での逆質問である程度確認できます。「配属先はどう決まりますか」「常駐比率はどのくらいですか」は聞いて問題ない質問です。

Q. SIerからの転職先はどこが多いですか?
社内SE・自社開発企業・上位SIer・IT営業あたりが定番です。20代なら業界外の未経験枠も使えます。

まとめ:「やめとけ」を自分の会社で検証しよう

  • 「SIerやめとけ」の理由は、①中抜き②常駐③スキル停滞は概ね本当、⑤オワコン⑦AI代替は誇張気味
  • 正確には「下請け層・常駐前提・レガシー中心のSIerはやめとけ」
  • 今いる会社がそれに当てはまるなら、我慢ではなく移動の準備を
  • 当てはまらないなら、SIerで積める上流経験は今も市場価値がある

ネットの「やめとけ」に流されるのでも、無視するのでもなく、自分の会社を基準に検証して自分で決める。それが時間を無駄にしない唯一の方法です。

あなたの時間は、あなたのものです。

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